体のことばかりを心配してしまうあなた
- 舟橋 学

- 2 日前
- 読了時間: 3分
検査が続いたり、体調不良が長引いたりすると、人はどうしても「自分の体」のことばかり考えてしまいます。
今日は大丈夫だろうか。この数値は悪くなっていないだろうか。また何か見つかるのではないか。
それは、とても自然なことです。不安になるのは、弱いからではありません。生きたい、良くなりたいという気持ちがあるからです。
けれど、ここで一度だけ、立ち止まって考えてみてほしいのです。
体を気にすることは、良いことなのか、悪いことなのか
体の変化に気づき、検査を受け、治療をする。それ自体は、もちろん大切なことです。
しかし、心が一日中「体の監視役」になってしまったとき、体の中では、別のことが起き始めます。
・常に緊張している
・呼吸が浅くなる
・安心できる時間がなくなる
体は、守られているつもりで、実は「休めない状態」に置かれてしまうのです。
私はこれまで、多くの方を見てきましたが、すべての病は、体そのものよりも、心の在り方から始まっているそう感じる場面が何度もありました。
「気にしている」のではなく、「縛っている」状態
「ちゃんと自分の体を見ているつもりなんです」そう話される方もいます。
でも、その中身をよく聞いてみると、それは“気遣い”ではなく、不安によるコントロールになっていることが多いのです。
・良くなっていると感じてはいけないような気がする
・安心すると、何か見落とす気がする
・気を抜いたら悪化する気がする
こうして心は、体を信頼することを忘れてしまいます。
体は、あなたの敵ではありません
体は、あなたを困らせるために不調を起こしているのではありません。無理を続けてきたこと、我慢しすぎてきたこと、本当の気持ちを置き去りにしてきたことを、最後の手段として教えてくれているのです。
だから本当に必要なのは、「もっと気にすること」ではなく、**「安心させてあげること」**です。
これから大切にしてほしい心持ち
体調がどうであっても、まずは一日に一度、こう心の中で言ってみてください。
「今日もありがとう」
「ちゃんと生きてくれているね」
「もう大丈夫だよ」
完璧に治そうとしなくていい。不安を消そうとしなくていい。
ただ、体と対立する生き方をやめること。
それだけで、心も、呼吸も、エネルギーも、少しずつ変わっていきます。
病は、人生を壊すために現れるのではない
病は、人生を止めるために来るのではありません。生き方を見直すために、立ち止まらせてくれているのです。
体のことばかりを心配する人生から、体と一緒に生きる人生へ。
その選択ができたとき、本当の意味での回復は、静かに始まっていきます。




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