死から生をみる
- 舟橋 学
- 6月1日
- 読了時間: 2分
更新日:6月28日
私は今、エネルギー療法を通じて、さまざまな方と向き合っています。がんをはじめ、心や体の深い痛みを抱えている方々、人生の岐路に立つ方々……そして、時にはその旅立ちを見送ることもあります。本日は母の一周忌法要を終えて改めて「死生観」について考えてみました。
人は誰しも、いつか死を迎えます。それは避けられない事実でありながら、私たちはふだん、それをまるで「存在しないこと」のように過ごしています。しかし私は、たくさんの命と向き合うなかで、こう強く感じるようになりました。「死を意識することは、実は “生” を深く感じること
このことを、ラテン語の「メメント・モリ(memento mori)」という言葉が教えてくれます。意味は、「死を忘れるな」。それは「恐れなさい」ということではなく、「だからこそ、今を生きよう」「悔いのない人生を送ろう」という事なのです
私が出会ってきた多くの方々が、セッションを受けていただき自分の生き方を改めて考える時にこんなことをおっしゃる方もいます
「時間が限られていると知って、ようやく、本当に大切なものが見えてきました」「今、生きているだけでありがたいと思えるようになっもた」「一瞬一瞬を、ちゃんと味わって生きていきたい」「もっと自分を大事にして生きていきたい」
死の時が近づいたとき、人は人生のすべてを見つめ直します。本当に会いたい人に会い、本当にしたかったことを思い出し、愛を伝え、許しを与え、感謝を語るようになります。
でも、それを「死の間際」に気づくのではなく、今、この瞬間に気づくことができたなら──人生は、もっとやさしく、もっと深く、もっと愛と感謝満ちた日々になると私は信じています。
メメント・モリ。
それは、「終わり」があるからこそ、「今」がホントに大切なんだとわかる。限りある命だからこそ、一日一日が宝物だということ。そして、どんな状況でも、「生きている」というだけで、あなたは尊く、かけがえのない存在なのだということ。
どうか、あなたの今日が、そして明日が、「死を意識することによって、より生きる力を取り戻す日々」になりますように。
私はこれからも、そのお手伝いを、命のそばで続けていきます。

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